こんにちは、hiroshiです。
ServiceNowのFlowを活用して各種申請業務をデジタル化していくことはよくあることです。
数多の申請に対して1つずつFlowを作っていくのはとても労力がかかります。
これからご紹介する方式は簡素な実装で似たような申請業務を共通化し、マスタデータの修正だけで申請ルートを複数分岐させることができます。
■向いている申請
・決裁金額等、条件によって承認先が変わる
・申請内容が単純
・似たような申請業務が大量にある
■向いていない申請
・業務フローが複雑
・業務特有のタスク等、特殊な処理が必要
この記事では、ServiceNowを利用した稟議申請機能の実装方法をご紹介します。
ServiceNowのFlowを活用して各種申請業務をデジタル化していくことはよくあることです。
数多の申請に対して1つずつFlowを作っていくのはとても労力がかかります。
これからご紹介する方式は簡素な実装で似たような申請業務を共通化し、マスタデータの修正だけで申請ルートを複数分岐させることができます。
■向いている申請
・決裁金額等、条件によって承認先が変わる
・申請内容が単純
・似たような申請業務が大量にある
■向いていない申請
・業務フローが複雑
・業務特有のタスク等、特殊な処理が必要
この記事では、ServiceNowを利用した稟議申請機能の実装方法をご紹介します。
カスタムテーブルを使用した方法
テーブル構成
今回は「〇〇円以上は〇〇部署の承認が必要」のような条件で分岐できる仕組みを考えます。
以下のようなカスタムテーブルを2種類用意します。
①申請区分テーブル
申請名・・・〇〇申請等、申請の種類を識別する名前②申請ルートテーブル
申請区分・・・申請区分テーブルの参照承認グループ・・・承認行為を行うグループ(ユーザでもよい)
処理順・・・承認が回る順番
金額・・・決裁金額の閾値
金額条件・・・未満、以下、以上、超
サービスカタログ
サービスカタログで申請に必要な入力項目を定義します。
今回は以下のような入力構成としました。
ポイント
・最初に申請区分を選択すること・決裁金額を判断材料としたいため、入力欄に「決裁金額」を設ける
Flow
フローでは申請区分を条件に申請ルートテーブルを検索します。
検索した申請ルートテーブルの金額条件を満たしていれば、指定のグループに承認を回すという分岐を作ります。
実行
事前準備
以下のような申請を想定して設定してみましょう。
物品購入申請
・申請ルートは支社長⇒総務部・決裁金額が100万円超の場合は支社長⇒総務部⇒取締役会
申請ルートテーブルにはいかのような設定をします。
100万円以下の申請
まずは100万円以下の申請をしてみます。
承認がどの部門に回るか確認してみましょう。
支社長⇒総務部と承認が回り完了しました。
100万円超の申請
次に100万円超の申請をしてみます。
支社長⇒総務部⇒取締役会と承認が回り完了しました。
金額を条件に承認ルートが分岐することが確認できました。
意思決定テーブルを使用した方法
ご紹介した方法はカスタムテーブルを使用するため、契約ライセンスによっては潤沢にカスタムテーブルを作成できないケースもあります。
その場合に利用できるのが「意思決定テーブル」です。
意思決定テーブルを使用するとビジネスユーザーが複雑な意思決定ロジックをフロー設計とは別に管理できるようになります。
今回の例を意思決定テーブルに設定すると以下のようなイメージになります。
フローに意思決定を設定します。
これにより、カスタムテーブルで作った時と同じ動作を実現することができます。
その場合に利用できるのが「意思決定テーブル」です。
意思決定テーブルを使用するとビジネスユーザーが複雑な意思決定ロジックをフロー設計とは別に管理できるようになります。
意思決定テーブル
Flow
これにより、カスタムテーブルで作った時と同じ動作を実現することができます。
まとめ
ご紹介してきた2つの方法にはそれぞれメリット、デメリットがありお客様の要件に合わせて使い分ける必要があります。
■カスタムテーブルの特徴
■意思決定テーブルの場合の特徴
今回ご紹介内容のメリットはカスタムテーブルへのデータ登録、または意思決定テーブルのメンテナンスのみで、承認ルートの異なる複数の申請フローを構築できることにあります。
例として決裁金額を分岐の条件としましたが、金額以外にも「〇〇グループに所属している場合は〇〇部署の承認に回す」や「グループ会社は〇〇の承認、親会社は△△の承認」等、必要な条件に応じてカスタマイズすればさらに複雑な承認ルートも実現できます。
ご参考になれば幸いです。
■カスタムテーブルの特徴
- ・簡単なデータ登録のみで多数のパターンを実現可能なため、お客様が拡張しやすい
- ・カスタムテーブルなのでロール管理は自由
- ・想定される条件が変わった場合、フローの見直しが必要
■意思決定テーブルの場合の特徴
- ・意思決定テーブルのメンテナンスに慣れが必要
- ・意思決定テーブルのメンテナンスするには専用のロール付与が必要
- ・カスタムテーブルの枠を使用しない
- ・複雑な条件を意思決定テーブル内で実現可能
今回ご紹介内容のメリットはカスタムテーブルへのデータ登録、または意思決定テーブルのメンテナンスのみで、承認ルートの異なる複数の申請フローを構築できることにあります。
例として決裁金額を分岐の条件としましたが、金額以外にも「〇〇グループに所属している場合は〇〇部署の承認に回す」や「グループ会社は〇〇の承認、親会社は△△の承認」等、必要な条件に応じてカスタマイズすればさらに複雑な承認ルートも実現できます。
ご参考になれば幸いです。
さいごに
ServiceNowの高度な実装には、システムサポートのServiceNow導入サービスをよろしくお願いいたします。
ServiceNowについて更に詳しく知りたい方は、
ServiceNowに熟知したSTSメンバーがよりよいシステム構築をご提案しますので、ぜひご相談ください。
ありがとうございました。
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ありがとうございました。