皆さん、こんにちは。tenと申します。
2022年9月にGoogle CloudのCloud LoggingでLog Analytics機能がプレビューで利用できるようになりました。
今回はこのLog Analyticsについてご紹介いたします。
Log Analyticsとは
Cloud Loggingバケットに保存されたログに対してSQLを利用してクエリができるようになる機能です。
また、Log Analyticsを有効にしたバケットはBigQueryデータセットにリンクすることができ、従来のログシンクによるエクスポートに比べて非常に簡単にBigQueryからログを利用できます。
クエリ実行画面イメージ

料金
Log Analyticsによる追加の料金は発生しません。Log Analytics画面から実行されるSQLクエリも無料です。
ただしBigQueryデータセットへのリンクを設定しており、BigQuery側からクエリを実行した際にはBigQueryのクエリ料金が発生いたします。
ユースケース
- Cloud Loggingに蓄積されたログの集計、分析やシステムのトラブルシューティングに利用
- ログをBigQueryデータセットにリンクし、他のデータと統合して分析、可視化
などが考えられます。
設定方法
既存のバケットに対してLog Analyticsを有効化する場合、ログストレージ画面から「UPGRADE」をクリックするか、バケット設定画面でオプションを選択することで簡単に設定できます。
また新規バケット作成時もオプションを選択することでLog Analyticsが有効なバケットを作成できます。
なお、無効化はできませんので、ご注意ください。
ログストレージ画面

バケット設定画面

BigQueryデータセットへのリンク
バケット設定画面からオプションを選択し、必要項目を入力することでデータセットへのリンクを設定できます。
こちらは「リンクされたデータセットを削除」を実行することで無効化できます。


制限事項
2022年12月現在ではプレビュー期間のため、Log Analyticsを使用するCloud Loggingバケットに対して以下の制限事項がございます。
- リージョンが global である必要がある
- 保持期間を変更できない (デフォルトの_Requiredバケットは400日、その他は30日)
上記以外を設定済みのバケットでは下記のような文言が表示され、Log Analyticsを有効化できません。

最後に
Cloud LoggingのLog Analytics機能をご紹介しました。
プレビューの機能ではありますが、Cloud LoggingのログをSQLで簡単に分析できるのはすごく便利ですね。
ぜひともご活用ください!
以上、tenでした。
参考
https://cloud.google.com/logging/docs/log-analytics?hl=ja
https://cloud.google.com/blog/ja/products/devops-sre/introducing-cloud-loggings-log-analytics-powered-by-big-query
https://cloud.google.com/blog/ja/products/data-analytics/moving-to-log-analytics-for-bigquery-export-users